「うちの子は将来、本当に大丈夫かしら……」
「最近、なんだか元気がない気がする」
「全然話をしてくれなくなったし、反抗期もひどくて、どう接したらいいか分からない」
少子化が進む一方で、不登校やその傾向にある中学生の割合は「5人に1人」と言われる現代。
お子さまとの関係や、先行きが見えない状況に、人知れず不安を抱えている保護者さまも少なくないのではないでしょうか。
こんにちは!学習支援塾ビーンズの塾長、長澤です。
三鷹市教育委員会・三鷹市公立学校PTA連合会合同研修会での講演内容を元にしたシリーズ記事の第1回目(全5回)をお届けします。

本記事では、10代のお子さまと関わる上で、不登校であるかどうかに関わらず、もっとも大切にしてほしい「基本の心構え」について、私の恥ずかしい過去もさらけ出しながらお伝えしていきます。
「大荒れ」だった私の思春期|成績優秀からの「ガス欠」と家出
今、ビーンズの塾長として偉そうに(笑)お話ししていますが、実は私自身、10代の頃は親との関係で大いにモメた経験があります。
中学までは、自分で言うのもなんですが「元気でかしこい良い子」でした。
成績も優秀で、地元のトップ進学校である福岡県立福岡高校に進学したんです。
ところが、入学と同時に、まるで糸が切れたように勉強への意欲を失ってしまいました。
周りのレベルの高さに圧倒されたのか、今まで溜め込んでいた何かが爆発したのか……。
理由は今もはっきりとは分かりませんが、完全に「ガス欠」状態でした。

成績はみるみる下がり、400人中369位。
もう、東大とか早稲田とか言っているレベルではありませんでした(笑)。
家庭内は戦場。壁を殴り、皿を割った日々
愛情深くリベラルだった母も、あまりの私の成績の急落ぶりに堪忍袋の緒が切れてしまいます。
そんな母に、私も猛烈に反発しました。
家庭内はいつも険悪。
思春期特有のやり場のないエネルギーを爆発させ、 ひたすら壁を殴り、皿を壊し、最後には父に張り飛ばされる……ことが日常茶飯事。
壁一面に穴が開いた我が家の様子はまさに戦場。
高校3年生の頃には頻繁に家出をするようになり、当時お世話になっていた塾の先生に「親がしんどい」と泣きついて、塾に泊めてもらうこともありました。
あの時の先生には、今でも感謝しかありません。
大荒れだったからこそ、今の私がある
今の私から見れば「青いなぁ」と笑えますが、当時は本当にしんどかったです。
私もですが、親も大変だったと思います。
でも、この経験があったからこそ、私は思春期のお子さまが抱える「言葉にならないしんどさ」を心から想像できるようなりました。
もっといえば、あの経験があるからこそ、今私はここに立って、皆様にお話しができているのです。
子ども若者にとって「生きづらい世の中」で、保護者さまができること
なぜ、これほどまでに思春期の子どもたちは苦しんでいるのでしょうか。
まずは、現代の10代が置かれている「現在地」を直視してみましょう。
現代は、大人が思っている以上に子ども若者にとって「生きづらい世の中」
学校に通っていても、一部の授業しか出られない、別室登校である、あるいは心の中で強いしんどさを抱えている。
そんな子どもを含めると、その割合は5人に1人にのぼります。
少子化で子どもの数は減っているのに、不登校の子どもの数は増え続け、自ら命を絶ってしまう小中高生の数は過去最高を更新しています。
現代は、大人が思っている以上に子ども若者にとって「生きづらい世の中」なのです。


「親の責任」と背負いすぎない
お子さまがしんどい状況になったとき、多くの保護者さまがこうおっしゃいます。
「あの時の私の関わり方がダメだったんじゃないか」
「私があんなことを言ったから、この子はこうなってしまったんだ」
そんな後悔や反省の声を、私は現場で嫌というほど伺ってきました。
でも、断言させてください。
お子さまに何らかの問題が生じたとしても、すべてが親の責任であるということは、決してありえません。
まず、確かに親の責任範囲もあるとは思います。
しかし、少なくともこの会にわざわざお越しになっている(この記事をご覧になっている)保護者さまにとって、お子さまが苦しんでいる・つらいを想いをしている……これは社会全体の構造的な問題がそうさせているのだろうと思うのです。
たとえ保護者さまに反省すべき点があったとしても、現代社会がこれほど生きづらい状況であることもまた事実なのです。


この記事を読んでいる時点で、お子さまは「なんだかんだで大丈夫」
思春期は、お子さまにとっても保護者さまにとっても、人生で最大級の変化が起きる時期です。戸惑い、悩み、不安になるのは、決しておかしなことではありません。
「うちの子は、このままダメになってしまうんじゃないか……」
もし今、そんな不安に押しつぶされそうなら、まずは深呼吸をしていただきたいのです。
保護者さまがご自身のスタンスと真摯に向き合い、解決の糸口を探してこの会にお越しになっている(この記事をご覧になっている)。
その時点で、事態はすでに良い方向へ向かい始めています。
ビーンズの塾長として、これまで多くのお子さまと保護者さまに伴走してきたプロとして、確信を持って言えること。
それは、「なんだかんだで大丈夫」ということです。
お子さまとの関係で悩んでいる保護者さま。
どうか「この記事にたどり着いている時点で、もう大丈夫です」という私の言葉を信じてください。
お子さまのことを想い、アンテナを張っているあなたのその行動力こそが、解決への第一歩だからです。

具体的な対応策やメソッドについては、これからの連載記事でしっかりとお伝えしていきます。
まずはこの「原理原則」を胸に、続きの記事をご覧いただければ幸いです。


