【徹底解説】ぱっと見は活発だけど実はデリケートなZ世代社員の特徴と秘められたポテンシャル

学習支援塾ビーンズ
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以下の記事をご覧になってから、本記事をご覧ください。

目次

【はじめに】

こんにちは! Z世代社員育成の専門家、長澤です。

長澤啓(Nagasawa kei)

東京大学経済学部卒。1997年生まれ。

大企業・大企業の組合幹部向けの研修(ダイジェスト動画)・コンサルティングで、「Z世代社員の定着と活躍」のコツについてお伝えしている。長澤の取り組みについて詳しくはコチラ

不登校支援専門塾である「学習支援塾ビーンズ」の塾長/副代表も務める。

前回の記事(👇)では、自己閉塞傾向があるZ世代社員はどれくらいの割合なのかという推計を行いました。

今回はさらに一歩踏み込み、
「Z世代社員を4つのタイプに分けて整理してみる」という試みを行います。

Z世代との関わりに日々悩まれている皆さまにとって、より具体的な理解の手がかりとなれば幸いです。

【4つのタイプのZ世代社員】

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■ 分類のための2つの軸

Z世代社員を4つに分類するために、以下の2つの軸を用います。

  • 横軸:自己閉塞性が高い(デリケート)か低い(元気)か
  • 縦軸:自己実現欲求が強いか弱いか

ここでいう「自己実現欲求」とは、
「社会的に成功したい」「何者かになりたい」「社会に大きなインパクトを与えたい」
といった、上昇志向に近い感覚を指します。

前回の推計に基づけば、
自己閉塞性が高い層と低い層がそれぞれおおよそ半々の割合で存在していると考えています。

今回の記事で「自己実現欲求が強い自己閉塞人」を、
次回の記事で「自己実現欲求が弱い自己閉塞人」を解説していきます。。

【積極的な自己閉塞人】

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■ 表面的特徴

「積極的な自己閉塞人」は、
自己実現欲求が強く、かつ自己閉塞性の高いタイプです。

彼らは、自分の「道具としての価値」を高め続けることで、他人から「捨てられる」ことを避けようとする傾向があります。

表面的な特徴としては以下のような点が挙げられます。

  • 意外と社交的で、コミュニケーション能力が高い(ただしそれは「嫌われないための演技」であることが多い)
  • 華やかな経歴を持っている(高学歴であることも)
  • 能力が高く、成果も出している
  • これらの特徴ゆえに、上司世代が「元気なZ世代」だと誤解しやすい

例えば、以前紹介した「起業を志す高校生」は、このタイプにあたります。

詳しくは👇

■ 抱える困難

このタイプのZ世代社員は、
一見すると元気で優秀に見えるのですが、
実は内面に不安や緊張を抱えています。

  • 他者評価に過敏で、突如として潰れてしまうことがある
  • 「早く何者かにならなきゃ」という焦りから、多くの活動を転々とするが、成果につながらず、さらに焦るという悪循環に陥る
  • 短期的には高い成果を出すが、継続性に欠け、安定しない
  • 自分の「道具価値」が軽んじられたと感じると、強い感情反応を示す(プライドが高く、傷つきやすい)これはまさに長澤です
  • 余裕がないため、周囲に怒りをぶつけてしまう場面もあり、チーム内の人間関係に悪影響を及ぼすことも
  • 特に、次回紹介する「消極的な自己閉塞人」に対して「なんで頑張れないんだ!」と怒りを感じることが多い

■ ポテンシャル

とはいえ、彼らには大きな可能性があります。

  • 強い自己実現欲求を原動力に、爆発力やゼロイチを創り出す力を持っている
  • うまく育てて自己閉塞性を下げることができれば、「人の痛みに共感できる優しさ」「他人への鋭い観察力」と「新しいことを力強く推進する力」を兼ね備えた人材になる

特に、2点目のポテンシャルについては「最初から自己閉塞性が低くて自己実現欲求が強い人材」よりも何枚も上手であると考えています。

なお、自己閉塞人が「他人への鋭い観察力」を持っている理由については👇の記事をご覧ください。

■ 対応のポイント

このタイプは「波」があるため、育成は簡単ではありません。

しかし、適切に関われば大きな成果が期待できます。

対応方針の大枠は以下の3つです。

  1. 道具的世界観を否定しない
     いきなり否定すると関係が破綻します。「この組織にいれば、あなたの道具価値は高まる」「あなたの能力を認めている」とまず伝えることが重要です。具体的には道具としての価値を高め続けられそうな組織内キャリアパスを明示することなどが挙げられます。
  2. 「失敗しても捨てられない」と実感させる
     そのための制度や雰囲気づくりが重要です。ただ、良かれと思って「ありのままでいい」と言葉で伝えると、「バカにされた」と捉えられてしまう可能性があるため、注意が必要です。
  3. 青春させる
     詳細は別記事(または研修)で紹介しますが、「道具」ではなく「人」として「仲間」を作った経験が、彼らの変化を促します。

加えて、テクニカルな工夫も必要です。

  • 責任感が強く、抱え込みがちなので、定期的な強制休養を促す
  • 「抜擢」という名の「放置」は厳禁。一人で背負わせず、業務は少しずつ分担する
  • 消極的な自己閉塞人への怒りを正面からぶつけないよう、信頼関係を築いた後、冷静に伝える

【終わりに】

次回の記事では、もう一つのタイプ「消極的な自己閉塞人」についてご紹介します。

こちらは、積極的な自己閉塞人とは異なり、受け身で元気がないように見えるため、
上司世代の方からすると「最近の若者は元気がない」と映るタイプです。

イライラや苛立ちの対象になりやすいですが、実は彼らにも非常に重要なポテンシャルがあります。
次回はそのポテンシャルを中心に、育成のあり方を解説していきます。

次回記事👇

また、Z世代社員の離職防止や活躍に向けた各種サービス(研修・コンサルティング)も提供しておりますので、本記事最下部の問い合わせフォームから是非お声がけくださいませ。

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この記事を書いた人

長澤 啓のアバター 長澤 啓 ワカサポ編集長/悩める20代社員育成の専門家
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