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はじめに
こんにちは。Z世代社員育成の専門家、長澤です👓。
長澤啓(Nagasawa kei)
東京大学経済学部卒。1997年生まれ。
大企業・大企業の組合幹部向けの研修(ダイジェスト動画)・コンサルティングで、「Z世代社員の定着と活躍」のコツについてお伝えしている。長澤の取り組みについて詳しくはコチラ。
不登校支援専門塾である「学習支援塾ビーンズ」の塾長/副代表も務める。
前回の記事では、Z世代社員に関する現実を直視し、彼らがいかにデリケートな傾向を持っているかをデータから紐解きました。かなり重たい話だったかもしれませんね。
↓前回の記事
今回はその続きを、少し明るい視点からお話しします。
「デリケートな若者は組織にとって扱いづらい」
「戦力になるまでに時間がかかる」
そんなイメージ、あるかもしれません。
でも実は、彼らは“これからの組織”にとって、最も大事な存在になり得ると、私は本気で思っています。
もちろん、彼らが持つ“デリケートさ”という課題を乗り越えてもらう必要はあります。
ただ、その先には、組織にとってかけがえのない存在としての成長が待っていると信じています。
今日はそんな「ポテンシャルとしてのデリケートなZ世代」の話をしていきます。
全員活躍型組織のすすめ
企業を取り巻く環境は激変しています。
- 深刻な人手不足
- 成長戦略の多様化(「これだけやっておけば正解」という勝ちパターンの崩壊)
そんな時代に、
「やる気のある人だけ育てる」
「できる人だけ選抜する」
という従来型の育成方針が通用するでしょうか?
答えは明確にNOです。
その理由は大きく2つあります。
① 人手不足だからこそ、成長が遅い人にも活躍してもらう必要がある
実は秘めたポテンシャルがあっても、成果が出なければ「戦力外」とされてきた時代。
でも今は違います。時間がかかっても、丁寧に育て、活躍してもらう土壌が求められているのです。
② 評価尺度が変化しており、「今は冴えない人」が将来のキーパーソンになる可能性がある
時代や価値観が変われば、「評価される能力」も変わります。
今の評価軸で“劣っている人”でも、数年後にはその人の感性や発想が組織に革新をもたらすかもしれません。
つまり、今後の企業には「全員活躍型組織」への進化が求められます。
そしてその進化を支える鍵となるのが、「やわら人材」です。
やわら人材とは何か?
私が提唱している「やわら人材」とは、一言で言うと「強くて優しい人材」のことです。
一見、理想論のように聞こえるかもしれませんが、実はとても現実的なコンセプトです。
やわら人材は、具体的には次のような特徴を持っています。
こうした人材が組織に増えれば、「育てにくい人」も見捨てず、「活躍の芽」を育てられる文化が醸成されます。
デリケートなZ世代社員こそ、やわら人材の卵
私は、この「やわら人材」としての素質を最も秘めているのが、いま「デリケート」と言われているZ世代社員たちだと考えています。
なぜなら、
- 彼らは「しんどさ」や「怖さ」を身をもって経験している。
だからこそ、他者のつらさにも敏感に寄り添えるから - 他人の視線や評価に過敏である…ということは
それだけ“他人をよく見ている”ということでもあるから
この“観察力”と“共感力”は、まさにやわら人材の根幹です。
「ただの繊細な若者」こそ、「強くて優しいリーダー(やわら人材)」としてのポテンシャルに恵まれているわけです。
さいごに
デリケートなZ世代社員は、単なる“手のかかる若者”ではありません。
むしろ、彼らの中には、これからの組織を支える「やわら人材」としての可能性が秘められています。
だからこそ、焦らず、見捨てず、育てていく姿勢が求められます。
もちろん組織だけでなく、彼ら自身も変化していかなければなりません。
そうでなければ、この変化の激しい時代では組織も組織に属する個人も、どちらも立ち行かなくなってしまう可能性があるのです。
だからこそ…
これからの組織は、若者個々人が成長し「やわら人材」として羽ばたけるように組織文化や仕組み整えてサポートしていく必要がある(サポートしていくべき)
…と私は考えています。
その方法については、今後の記事で詳しく紹介していきます。
また、私たちはZ世代社員の離職防止や活躍に向けた各種サービス(研修・コンサルティング)も提供しております。
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