本記事のAI音声解説はコチラ
こんにちは。Z世代社員育成の専門家、長澤です👓。
長澤 啓 学習支援塾ビーンズ 塾長
東京大学経済学部卒。1997年生まれ。
大企業・大企業の組合幹部向けの研修(ダイジェスト動画)・コンサルティングで、「Z世代社員の定着と活躍」のコツについてお伝えしている。長澤の取り組みについて詳しくはコチラ。
不登校支援専門塾である「学習支援塾ビーンズ」の塾長/副代表も務める。
企業様向けの研修で紹介してきた、Z世代社員の状況を伺い知れるデータを集めてみました!
「ここで紹介しているデータからどのようなことが読み取れるのか」については別の記事や研修で詳しくお伝えしていきますのでお楽しみに!
大事な前提:Z世代社員はポテンシャルの塊
先に申し上げておきますが、この記事を読むと、
「え、今の若い人たちってそんなに元気ないの???」
と落ち込んでしまうと思います。
実際、私も「データを見ても、現場を見ていても、Z世代は上の世代よりもデリケートな傾向がある」と考えています。というか、確信しています。
とはいえ…… (ここからが重要!)
だからといって
「Z世代社員をデリケートな存在としてハラスメントなどに注意して優しくケアしていきましょう」
と言いたいわけではありません。
「Z世代社員は短所だらけの存在です」
と言いたいわけでもありません。
彼らにはデリケートだからこそのポテンシャルがあります。
そして、そのポテンシャルこそ組織がこれからの社会を生き抜いていくために必須であると確信しています。
ただ、本記事はあくまでデータを集めたものなので、そのポテンシャルについては別記事👇で!

Z世代社員・大学生の就活生に関するデータ
理想の上司像(「熱くて結果にこだわる上司」は避けられる…!?)


「熱くみんなを引っ張る!」「結果にどこまでもこだわりぬく!」といった上司はZ世代社員からは「ちょっと、距離を置きたい…」と思われているのかもしれませんね……
だからといって、「熱い上司であることをやめてください」「Z世代社員にはとにかく優しく接してください」ということを申し上げたいわけではありません。
上司が熱さや結果にこだわる姿勢を見せることは大事ですから。
Z世代社員が上司の熱さや結果にこだわる姿勢を受け入れ、活躍する人材になる方法については別途お伝えしていきます!
働きたい職場(「活気がある職場」は人気ナシ…!?)

これは確かに現場で見ていても感じますね。
20代前半の皆さんと話していて、「平和なチームがいいです……」と何度言われたことか……苦笑
企業を選択する理由(やりたいことよりも「安定」)

「自分のやりたい仕事ができる会社」が19年卒を境に1位から転落していますね。
リーマンショックのときですら不動の一位だったのに……
そして新たに1位に躍り出てきたのが「安定している会社」です。
Z世代の一大特徴として、「成功することよりも失敗しないことを何より大事にする」というものがあると考えています。
(これは20代だけでなく、10代でも感じます)
その特徴がかなり色濃く表れたデータかもしれません。
20代社員ほどメンタル不調の経験率が高い

現場を見ている限り、さらに厄介なのはこのメンタル不調が上司からすると不意打ちのようにやってくることですね……
「え、昨日まで元気でやる気がある感じだったのに、なんで!?」となってしまうわけです。
でも、私が見ている限り、若手がしんどくなってしまうポイントは驚くほど似通っています。
このあたりについてはまた紹介しますね。
20代の3割以上が「抱える孤独が深刻」と回答

また、孤独を抱えている正社員は転職意向が高いということも示唆されています。
詳しくは👇をご覧ください。
当たり前ですが、今の10代は将来の20代(若手社員)です。
10代の問題とZ世代社員の問題は地続きです。
だからこそ、若手社員の定着と活躍を長期にわたって実現したい企業の方こそ10代のココロと進路観について知っておく必要があるでしょう。
また、ここで紹介するデータを見て、「今までの若手育成の手法はあと数年で通用しなくなるな……」と察する方もいるでしょう。
(まさしくその通りです)
自殺(出生数は過去最低・子ども若者の自殺は過去最多水準)
いきなり暗いテーマで申し訳ありません……
私もできることなら、このテーマは扱いたくありません。
ただ、日本のZ世代の特徴(現実)をまっすぐ見据えることが解決の糸口です。
だからこそあえて、紹介しますね。
残念ながら、小中高生の自殺者数は過去最多です。

出生数は毎年過去最低を更新し続けているにも関わらずです。
子ども・若者をしんどくさせてしまっている「何か」が起きていると考えない方がおかしいでしょう。
不登校(中学生の5人に1人は不登校および不登校傾向)
過去最多を更新し続けているものは他にもあります。
それは、不登校の数です。
繰り返しますが、子どもの数は減っているのに…… です。
そして、不登校傾向がある子ども(中学生)も含めると、今や5人に1人というデータもあります。
(数年前までは10人に1人だったんですけどね……)
・不登校ってほどではないけど学校を休みがち
・登校はしているけど別室登校や部分登校
など

「中学生の5人に1人が不登校および不登校傾向」とは2023年のデータです。
今は2025年ですから、あと6年もすると「不登校が当たり前」という世代が大卒の社員として入社してくるわけです。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
「“最近の若い者は元気がない!”という主張はいつの時代にも言われていたことだから、真に受けてはいけない」
とおっしゃる方がよくいらっしゃいます。
ただ、データを見るとそうとは言えないようです……
一方で……
冒頭の繰り返しになりますが……
たしかにZ世代はデリケート。
だけど上の世代にはない「これからの社会で組織が生き残っていくために必要なポテンシャル」がある
と考えています。
むしろ……
デリケートだからこそのポテンシャル
であるとすら考えています。
今回はあえて暗い話をしました。
ただ、現実をまっすぐ見据えてこそ希望が見つかります。
他の記事でその希望について紹介しますので、お楽しみに!
また、Z世代社員の離職防止や活躍に向けた各種サービス(研修・コンサルティング)も提供しておりますので、本記事最下部の問い合わせフォームから是非お声がけくださいませ。