元気だけど主体性がないように見えるZ世代社員に必要な「スマイ伴走」

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目次

はじめに

こんにちは。Z世代社員育成の専門家、長澤です。

前回・前々回の記事では、悩めるZ世代社員には「あつい青春」が必要であり、その「あつい青春」のスモールステップ(ウォームアップ)として「ベースコミュニティ」と呼ばれる環境が大事である、という話を解説しました。

前々回の記事👇

前回の記事👇

今回は、「悩めるZ世代が元気になる方法」のさらにその先、「元気になったZ世代社員の活躍を促す方法」について解説していきます。

具体的には……
「あつい青春もまあまあできるようになって、割と元気になったけど、なんかイマイチ新しい挑戦にチャレンジしないなあ……」
というZ世代社員が、自律的に担当できる業務範囲を広げていけるような仕掛けについて紹介します。

なお、今回お伝えする内容はZ世代社員に限らず、すべての世代の社員に対して有効です。ぜひ参考にしてみてください。

なお、今回は私がお伝えしていることの中でもかなり超初級の内容です。
ただ、超初級だからこそ大事なことでもあります。

「元気だけど主体性がない若手」問題

ある程度元気で、最低限の仕事も覚えてはいるのに、
独力で一つの業務群を担当しようという気概がなく、発展的な仕事もなかなか覚えようとしない。

そんな若手社員はいませんか?

組織内不和があるわけでもなく、本人が落ち込んでいるわけでも、深刻に悩んでいるわけでもない。

私はこれを

「元気だけど主体性がない若手」問題

と呼んでいます。

こうした20代社員を見ると、上司としては「やる気がないのでは?」と疑ってしまいがちです。

そして、「小難しいマネジメント理論を新しく理解して実装しなければ……」と焦ってしまわれる方もちらほら……
ただ、そこまで気負われる必要はありません。
というのも、彼らは「主体性がない」のではなく、「主体性の発揮ができない」だけのことが多いからです。

そして、その理由は今から紹介する4つの要素のどれかが欠けていることがほとんどだと考えているからです。

スマイ伴走とは

そこで紹介したいのが「スマイ伴走」という概念です。

これは

モールステップ・ニュアル・ンセンティブ・伴走

の頭文字をとったもの。

つまり、元気だけど主体性がない若手は、この4つのどれかが足りないから主体性が発揮できないだけなのです。
(もちろん、例外はありますが、この理解でかなりの問題が解決できると考えています)

逆にいえば、この4つがすべて揃えば、意外と自分から新たなチャレンジに踏み出してくれるのです。

なお、この中で一番奥が深いのは「スモールステップ」ですので、今回は「マニュアル」「インセンティブ」「伴走」から解説していきます。

マニュアル

ここでいう「マニュアル」とは「手順についての情報」のこと。

必ずしも「文字資料」である必要はありません。
やり方が完全にわからなければ、そもそもチャレンジしようと思えません。

もちろん、周りがドン引きするレベルのとてつもないやる気があれば、やり方がわからなくても挑戦できるかもしれません。
ただ、「周りがドン引きするレベルのやる気」なんて毎回生まれるわけがありません。

整理すると、チャレンジできる環境や理由が整っているように見えるのに挑戦しないのは、
「そもそもやり方が全くわからないから、どうしようもない」
と本人が思っているだけ、ということもあります。

実際、手順を教えてあげるだけで、意外とすぐにチャレンジしてくれるケースも多いのです。

なお、「そんなの当たり前じゃん」と思われた上司の方も多いかと思います。
ただ、上司にとっては「手順を教えるまでもなく簡単な仕事」も部下にとってみたら、「やり方が見当もつかない難しい仕事」だったりします。

なので、「部下は手順をわかっているかな……???」と常に確認することをおススメします。

インセンティブ

次にインセンティブ。

マニュアルが揃っていて、困ったら助けてくれる人もいる……
そんな環境が整っていても、そのチャレンジから得られる報酬が本人にとって魅力的でなければ、挑戦しようとは思えません。

だからこそ、インセンティブが足りているかを確認する必要があります。
インセンティブといえば「金銭報酬」を想像しがちですが、それだけではありません。

金銭報酬以外のインセンティブとしては、主に次の2つがあります。

  • 感情報酬:他者からの承認や賞賛
  • 意義報酬:組織全体から見た意義、あるいは自分自身のキャリアにとっての意義

伴走

続いて「伴走」です。
やり方があって、インセンティブもある。しかし誰にも相談できない孤独な環境では、人はなかなか挑戦に踏み出せません。
だから「伴走」が足りているかを確認しましょう。

ここでいう伴走とは「チャレンジの過程で生じる“痛み”をケアしたり予防したりするコミュニケーション」のこと。平たく言えば、定期的な1on1をイメージしてもらえればわかりやすいと思います。

スモールステップ

最後に「スモールステップ」です。
どれだけ「マニュアル」「インセンティブ」「伴走」が揃っていても、いきなり難しいチャレンジに挑めるわけではありません。

極端な例ですが、外科手術の経験がない人に対して「これが手術のやり方です(マニュアル)」「成功したら1000万円あげます(インセンティブ)」「困ったら話を聞きます(伴走)」と言っても意味がありませんよね。

まずは、包帯を巻くことや注射を打つこと、手術の現場を見学するといったスモールステップから始めるはずです。
スモールステップという言葉を聞くと、多くの人は「簡単なことから難しいことへ段階的に移行させることね」と理解します。

確かにこれは正しいのですが、大事なスモールステップは他にもたくさんあり、とても奥が深いのです。

このあたりについては、次回の記事で詳しく掘り下げていきます。

おわりに

いかがだったでしょうか。

元気だけど主体性がない若手に出会ったとき、「やる気がないのか!?」と疑うのではなく、
「スモールステップ」「マニュアル」「インセンティブ」「伴走」のどれが足りないのだろうか、と冷静に考えてみてください。

実はこの4つのどれかが欠けているだけで、それを満たしてあげれば意外と積極的にチャレンジしてくれることも多いのです。
ぜひ「スマイ伴走」を覚えておいてください。

次回は「スモールステップ」について詳しく解説していきますので、お楽しみに!

また、Z世代社員の離職防止や活躍に向けた各種サービス(研修・コンサルティング)も提供しておりますので、下記資料の下の問い合わせフォームから是非お声がけくださいませ。

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この記事を書いた人

長澤 啓のアバター 長澤 啓 ワカサポ編集長/悩める20代社員育成の専門家
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